Ballet Map.
月明かりのヴェローナでロミオとジュリエットがパ・ド・ドゥを踊る水彩画

Romeo and Juliet

ロミオとジュリエット

二つの家の憎しみを越えて、若い恋が運命に触れる。

作曲
セルゲイ・プロコフィエフ
初演
1938
構成
全3幕(プロローグ付き)
上演
140

あらすじ

第1幕

出会い

イタリアの都ヴェローナ。

モンタギュー家とキャピュレット家は長く敵対し、街ではしばしば争いが起きている。モンタギュー家の青年ロミオは、キャピュレット家の仮面舞踏会に忍び込み、そこで一族の娘ジュリエットと出会い、たがいに一目で恋に落ちる。夜、月光の下のバルコニーで、二人は永遠の愛を誓い合う。

第2幕

秘密の結婚と決闘

ロレンス神父のもとで、ロミオとジュリエットは秘密のうちに結婚する。

しかし街の広場で、ジュリエットの従兄ティボルトがロミオの親友マキューシオを刺し殺す。怒りに駆られたロミオは、復讐としてティボルトを討つ。この罪により、ロミオはヴェローナから追放される身となる。

第3幕

別れと悲劇

夜明け、追放を前にしたロミオとジュリエットは、寝室で切ない別れの時を過ごす。

親の決めた別の結婚を迫られたジュリエットは、神父の計略で仮死の薬を飲み、墓所に葬られる。だが報せの行き違いから、ロミオは彼女が本当に死んだと思い込み、絶望して自ら命を絶つ。目覚めたジュリエットは、事切れたロミオを見て、後を追う。

見どころ

バルコニーのパ・ド・ドゥ

第1幕、月光のバルコニーで踊られる愛の二重奏は、全幕でもっとも有名な場面。ためらいと歓喜がほとばしる高揚感あふれる振付が、若い二人の恋の始まりを鮮烈に描き出す。

モンタギュー家とキャピュレット家(騎士たちの踊り)

重々しく威圧的なこの音楽(「騎士たちの踊り」)は、両家の対立と運命の重さを象徴する名旋律。テレビCMなどでも使われ、バレエを知らなくても耳にしたことのある人が多い。

三つのパ・ド・ドゥとドラマ性

バルコニー・寝室・墓場という三つのパ・ド・ドゥが、出会い・結婚・死という物語の節目を描く。チュチュや技巧の誇示よりも、演技と感情表現で見せる20世紀ドラマティック・バレエの代表作である。

主要登場人物

ロミオ
モンタギュー家の青年。ジュリエットと恋に落ち、悲劇へと導かれる。
ジュリエット
キャピュレット家の娘。少女から一人の女性へと成長していく心の変化が見どころ。
マキューシオ
ロミオの親友。快活で機知に富むが、ティボルトに命を奪われる。
ティボルト
ジュリエットの従兄。血の気が多く、マキューシオを殺し、ロミオに討たれる。
ロレンス神父
二人の結婚を取り持ち、仮死の計略を授ける神父。

有名な場面・踊り

  • 第1幕 バルコニーのパ・ド・ドゥ
  • 「モンタギュー家とキャピュレット家(騎士たちの踊り)」
  • マキューシオの死の場面
  • 第3幕 墓場のパ・ド・ドゥ

初めて観る人へ

『ロミオとジュリエット』は、シェイクスピアの物語を知っていればそのまま楽しめる、とっつきやすい作品です。敵対する二つの家に生まれた若い二人が恋に落ち、すれ違いの果てに悲劇を迎える——筋は明快です。見どころは、月光のバルコニーで踊られる愛のパ・ド・ドゥと、「騎士たちの踊り」の重厚な音楽。技の華やかさより、踊り手の演技力と感情表現に注目すると、心に迫るものがあります。なお振付家によって版が違い、演出や細部の印象が変わるので、誰の版かを知って観るとより楽しめます。

豆知識

  • 「モンタギュー家とキャピュレット家(騎士たちの踊り)」の重厚な旋律は、CMや番組で広く使われ、バレエを知らない人にも親しまれている。
  • 振付家によって版が大きく異なり、西側ではケネス・マクミラン版(1965年・英国ロイヤル・バレエ)が最も多く上演される。ほかにクランコ版、ヌレエフ版などがある。
  • チュチュを着た古典バレエとは異なり、演技と感情表現を重んじる「ドラマティック・バレエ」の代表作として位置づけられる。

上演時間・あらすじ・登場人物は上演する版によって異なる場合があります。観劇の際は、主催者の公式情報もあわせてご確認ください。

よくある質問

Q.ロミオとジュリエットのあらすじは?
A.敵対する二つの家に生まれたロミオとジュリエットが恋に落ち、秘密の結婚をするものの、決闘や追放、報せの行き違いが重なり、ともに命を落とす悲恋の物語です。
Q.有名な音楽はどれですか?
A.「モンタギュー家とキャピュレット家(騎士たちの踊り)」の重厚な旋律です。CMや番組で広く使われ、バレエを知らない人にも親しまれています。
Q.版によって何が違いますか?
A.振付家ごとに解釈や演出が異なります。西側ではマクミラン版(英国ロイヤル・バレエ)が最も多く上演され、ほかにラヴロフスキー版、クランコ版、ヌレエフ版などがあります。
Q.古典バレエとどう違いますか?
A.チュチュや技巧の誇示を中心とする古典バレエと異なり、演技と感情表現を重んじる20世紀の「ドラマティック・バレエ」の代表作です。

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